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土壌・底質・廃棄物等の分析(溶出・含有量等)

当事業団の環境部門では、環境水や排水等に関する分析の他に土壌、底質、廃棄物等の分析も行っております。

分析に関するご相談は下記連絡先までお気軽にお問い合わせください。

分析依頼についてはこちらをご覧ください。

 

各媒体について

環境部門で分析を行っている主な媒体は以下のとおりです。

土壌

廃棄物・水底土砂

◎底質

◎肥料

土壌、廃棄物に関する基準値は以下に示すとおりです。

 

土壌

土壌は環境基本法第16条に基づき、土壌の汚染に係る環境上の条件として、「土壌環境基準」(人の健康を保護し及び生活環境を保全するうえで維持することが望ましい基準)が定められています。また、特定有害物質を使用等する施設の使用が廃止された場合等の際には、土壌の汚染による人の健康を保護するため、土壌汚染対策法に基づいて、土壌汚染対策法施行規則に掲げる基準を満たしていることが求められています。

各基準値については以下のとおりです。

 

土壌環境基準

土壌汚染対策法指定基準

 

土壌環境基準

土壌環境基準値は以下に示すとおりです。

詳細は環境省HPをご覧ください。

 

項目 溶出検液に対する基準値 項目 溶出検液に対する基準値
 カドミウム  0.003mg/L以下、かつ、
 農用地においては、米1kgにつき
 0.4mg以下
 1,2-ジクロロエチレン  0.04mg/L以下
 全シアン  検出されないこと。  1,1,1-トリクロロエタン  1mg/L以下
 有機燐  検出されないこと。  1,1,2-トリクロロエタン  0.006mg/L以下
 鉛  0.01mg/L以下  トリクロロエチレン  0.01mg/L以下
 六価クロム  0.05mg/L以下  テトラクロロエチレン  0.01mg/L以下
 砒素  0.01mg/L以下、かつ、
 農用地(田に限る。)においては、
 土壌1kgにつき15mg未満
 1,3-ジクロロプロペン  0.002mg/L以下
 総水銀  0.0005mg/L以下  チウラム  0.006mg/L以下
 アルキル水銀  検出されないこと。  シマジン  0.003mg/L以下
 PCB  検出されないこと。  チオベンカルブ  0.02mg/L以下
 銅  農用地(田に限る。)において、
 土壌1kgにつき125mg未満
 ベンゼン  0.01mg/L以下
 ジクロロメタン  0.02mg/L以下  セレン  0.01mg/L以下
 四塩化炭素  0.002mg/L以下  ふっ素  0.8mg/L以下
 クロロエチレン  0.002mg/L以下  ほう素  1mg/L以下
 1,2-ジクロロエタン  0.004mg/L以下  1,4-ジオキサン  0.05mg/L以下
 1,1-ジクロロエチレン  0.1mg/L以下    

備考(一部抜粋)

1.環境上の条件のうち検液中濃度に係るものにあっては付表に定める方法により検液を作成し、これを用いて測定を行うものとする。

2.カドミウム、鉛、六価クロム、砒(ひ)素、総水銀、セレン、ふっ素及びほう素に係る環境上の条件のうち検液中濃度に係る値にあっては、汚染土壌が地下水面から離れており、かつ、原状において当該地下水中のこれらの物質の濃度がそれぞれ地下水1Lにつき0.003mg、0.01mg、0.05mg、0.01mg、0.0005mg、0.01mg、0.8mg及び1mgを超えていない場合には、それぞれ検液1Lにつき0.009mg、0.03mg、0.15mg、0.03mg、0.0015mg、0.03mg、2.4mg及び3mgとする。

3.「検液中に検出されないこと」とは、測定方法の欄に掲げる方法により測定した場合において、その結果が当該方法の定量限界を下回ることをいう。

4.有機燐(りん)とは、パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNをいう。

この他に、「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁(水底の底質の汚染を含む。)及び土壌の汚染に係る環境基準」によりダイオキシン類の環境基準値が定められています(1000pg-TEQ/g以下)。

備考

1.基準値は、2,3,7,8−四塩化ジベンゾ−パラ−ジオキシンの毒性に換算した値とする。

2.大気及び水質(水底の底質を除く。)の基準値は、年間平均値とする。

3.土壌中に含まれるダイオキシン類をソックスレー抽出又は高圧流体抽出し、高分解能ガスクロマトグラフ質量分析計、ガスクロマトグラフ四重極形質量分析計又はガスクロマトグラフ三次元四重極形質量分析計により測定する方法(この表の土壌の欄に掲げる測定方法を除く。以下「簡易測定方法」という。)により測定した値(以下「簡易測定値」という。)に2を乗じた値を上限、簡易測定値に0.5を乗じた値を下限とし、その範囲内の値をこの表の土壌の欄に掲げる測定方法により測定した値とみなす。

4.土壌にあっては、環境基準が達成されている場合であって、土壌中のダイオキシン類の量が250pg-TEQ/g以上の場合 簡易測定方法により測定した場合にあっては、簡易測定値に2を乗じた値が250pg-TEQ/g以上の場合)には、必要な調査を実施することとする。

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土壌汚染対策法指定基準

土壌汚染対策法指定基準は以下に示すとおりです。

詳細は環境省HPをご覧ください。

 

種別 特定有害物質 地下水基準 溶出量指定基準 含有量指定基準
第一種特定
有害物質
(揮発性
有機化合物)
 クロロエチレン 0.002mg/L以下 0.002mg/L以下
 四塩化炭素 0.002mg/L以下 0.002mg/L以下
 1,2-ジクロロエタン 0.004mg/L以下 0.004mg/L以下
 1,1-ジクロロエチレン 0.1mg/L以下 0.1mg/L以下
 1,2-ジクロロエチレン 0.04mg/L以下 0.04mg/L以下
 1,3-ジクロロプロペン 0.002mg/L以下 0.002mg/L以下
 ジクロロメタン 0.02mg/L以下 0.02mg/L以下
 テトラクロロエチレン 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下
 1,1,1-トリクロロエタン 1mg/L以下 1mg/L以下
 1,1,2-トリクロロエタン 0.006mg/L以下 0.006mg/L以下
 トリクロロエチレン 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下
 ベンゼン 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下
第二種特定
有害物質
(重金属等)
 カドミウム及びその化合物 0.003mg/L以下 0.003mg/L以下 45mg/kg以下
 六価クロム化合物 0.05mg/L以下 0.05mg/L以下 250mg/kg以下
 シアン化合物 検出されないこと 検出されないこと 50mg/kg以下
(遊離シアン)
 水銀及びその化合物 0.0005mg/L以下 0.0005mg/L以下 15mg/kg以下
 アルキル水銀 検出されないこと 検出されないこと
 セレン及びその化合物 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下 150mg/kg以下
 鉛及びその化合物 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下 150mg/kg以下
 砒素及びその化合物 0.01mg/L以下 0.01mg/L以下 150mg/kg以下
 ふっ素及びその化合物 0.8mg/L以下 0.8mg/L以下 4000mg/kg以下
 ほう素及びその化合物 1mg/L以下 1mg/L以下 4000mg/kg以下
第三種特定
有害物質
(農薬等)
 シマジン 0.003mg/L以下 0.003mg/L以下
 チオベンカルブ 0.02mg/L以下 0.02mg/L以下
 チウラム 0.006mg/L以下 0.006mg/L以下
 ポリ塩化ビフェニル 検出されないこと 検出されないこと
 有機りん化合物 検出されないこと 検出されないこと

 

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廃棄物

産業廃棄物は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(廃棄物処理法・廃掃法)に基づいて、特別管理産業廃棄物の判定基準が定められています(「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」及び「金属等を含む産業廃棄物に係る判定基準を定める省令」)。

また、廃棄物を海洋投入処分及び海面埋立処分を行う際は、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」に基づいて、水底土砂に係る判定基準が定められています(「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律施行令第五条第一項に規定する埋立場所等に排出しようとする金属等を含む廃棄物に係る判定基準を定める省令」)。

各基準値については以下のとおりです。

 

特別管理産業廃棄物の判定基準

水底土砂に係る判定基準

 

特別管理産業廃棄物の判定基準

特別管理産業廃棄物の判定基準は以下に示すとおりです(PDF)。

詳細は環境省HPをご覧ください。

haikibutu.png

1)ばいじん及び鉱さい並びにその処理物に適用する。

2)ばいじん及びその処理物に適用する。

3)鉱さい及びその処理物は除外する。

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水底土砂に係る判定基準

水底土砂に係る判定基準は以下に示すとおりです。廃棄物の種類によっては、定められている基準が異なる場合があります。

詳細は環境省HPをご覧ください。

 

項目 溶出検液に対する判定基準 項目 溶出検液に対する判定基準
 アルキル水銀化合物  検出されないこと  バナジウム又はその化合物  1.5mg/L以下
 水銀又はその化合物  0.005mg/L以下  有機塩素化合物  試料1kgにつき40mg以下
 カドミウム又はその化合物  0.03mg/L以下  ジクロロメタン  0.2mg/L以下
 鉛又はその化合物  0.1mg/L以下  四塩化炭素  0.02mg/L以下
 有機リン化合物  1mg/L以下  1,2-ジクロロエタン  0.04mg/L以下
 六価クロム化合物  0.2mg/L以下  1,1-ジクロロエチレン  1mg/L以下
 砒素又はその化合物  0.1mg/L以下  シス−1,2−ジクロロエチレン  0.4mg/L以下
 シアン化合物  1mg/L以下  1,1,1-トリクロロエタン  3mg/L以下
 ポリ塩化ビフェニル  0.003mg/L以下  1,1,2-トリクロロエタン  0.06mg/L以下
 銅又はその化合物  3mg/L以下  1,3-ジクロロプロペン  0.02mg/L以下
 亜鉛又はその化合物  2mg/L以下  チウラム  0.06mg/L以下
 ふっ素化合物  15mg/L以下  シマジン  0.03mg/L以下
 トリクロロエチレン  0.1mg/L以下  チオベンカルブ  0.2mg/L以下
 テトラクロロエチレン  0.1mg/L以下  ベンゼン  0.1mg/L以下
 ベリリウム又はその化合物  2.5mg/L以下  セレン又はその化合物  0.1mg/L以下
 クロム又はその化合物  2mg/L以下  1,4-ジオキサン  0.5mg/L以下
 ニッケル又はその化合物  1.2mg/L以下  ダイオキシン類  10pg-TEQ/L以下

 

また、「ダイオキシン類を含む水底土砂の取扱いに関する指針について(通知)」において、定める基準(150pg-TEQ/g以下)に対して措置を講ずることが示されています。

詳細は環境省HPをご覧ください。

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分析依頼についてはこちらをご覧ください。

ご相談は下記連絡先までお願いします。

連絡先:(一財)三重県環境保全事業団 科学分析部 第一分析課

電話:059-245-7508  FAX:059-245-7516

受付時間:8:45~17:30 (土・日・祝日を除く)

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