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工場排水等の排水の水質分析

工場排水や事業所排水等の排水を河川や海域等の公共用水域に放流する場合には、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)に基づいて、水質汚濁防止法施行規則(昭和46年総理府・通商産業省令第2号)に掲げる排水基準(一律排水基準)を満たしていることが求められています。一律排水基準は、有害物質についてはそれを排出するすべての特定事業場の排出水に、その他の項目(生活環境項目)については1日の平均的な排水量が50m3以上の工場または事業場の排出水に適用されており、定期的な水質検査が必要です。

また、排水が伊勢湾に流れ込む一部地域は、水質汚濁防止法施行令(昭和46年6月17日政令第188号)において「指定地域」として指定されており、「総量規制基準」が適用されています。

※総量規制基準:汚濁が著しい広域的な閉鎖性水域の水質改善を図るため、指定地域内の一定規模以上の事業場に対し、濃度規制に加え、COD、窒素含有量及びりん含有量について1日あたりの許容排出量について規制基準を定めるもの

さらに、一部の業種及び地域では一律排水基準よりも厳しい基準(上乗せ基準)が三重県県条例(大気汚染防止法第四条第一項の規定に基づく排出基準及び水質汚濁防止法第三条第三項の規定に基づく排水基準を定める条例)等で定められています。なお三重県では、日排水量が50m3未満の小規模事業場及び未規制事業場についても、一部規制の対象となっています。

この他に、公共下水道等への排出について、「除害施設の設置等に関する条例の基準」及び「特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準」が下水道法施行令(昭和34年政令第147号)で定められています。

 

事業団パンフレット:工場排水等の水質分析のご案内

当事業団では、工場排水をはじめとする排水全般の分析を行っています。

また、ご要望に応じて出張採水等の対応も行っています。

その他、法律や条例に定められた分析項目以外につきましても、下記連絡先までお気軽にお問い合わせください。

分析依頼についてはこちらをご覧ください。

 

基準値一覧

◎一律排水基準

有害物質

その他の項目

県条例で定める上乗せ基準 

下水道法関連

〇除害施設の設置等に関する条例の基準

〇特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準

 

一律排水基準(有害物質)

有害物質に関する一律排水基準値は以下に示すとおりです。

詳細は環境省HPをご覧ください。

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備考

1.「検出されないこと。」とは、第2条の規定に基づき環境大臣が定める方法により排出水の汚染状態を検定した場合において、その結果が当該検定方法の定量限界を下回ることをいう。

2.砒(ひ)素及びその化合物についての排水基準は、水質汚濁防止法施行令及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和49年政令第363号)の施行の際現にゆう出している温泉(温泉法(昭和23年法律第125号)第2条第1項に規定するものをいう。以下同じ。)を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については、当分の間、適用しない。

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一律排水基準(その他の項目)

その他の項目(生活環境項目)に関する一律排水基準値は以下に示すとおりです。

詳細は環境省HPをご覧ください。

haisui_seikatu.png

備考

1.「日間平均」による許容限度は、1日の排出水の平均的な汚染状態について定めたものである。

2.この表に掲げる排水基準は、1日当たりの平均的な排出水の量が50立方メートル以上である工場又は事業場に係る排出水について適用する。

3.水素イオン濃度及び溶解性鉄含有量についての排水基準は、硫黄鉱業(硫黄と共存する硫化鉄鉱を掘採する鉱業を含む。)に属する工場又は事業場に係る排出水については適用しない。

4.水素イオン濃度、銅含有量、亜鉛含有量、溶解性鉄含有量、溶解性マンガン含有量及びクロム含有量についての排水基準は、水質汚濁防止法施行令及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令の施行の際現にゆう出している温泉を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については、当分の間、適用しない。

5.生物化学的酸素要求量についての排水基準は、海域及び湖沼以外の公共用水域に排出される排出水に限って適用し、化学的酸素要求量についての排水基準は、海域及び湖沼に排出される排出水に限って適用する。

6.窒素含有量についての排水基準は、窒素が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある海域(湖沼であって水の塩素イオン含有量が1リットルにつき9,000ミリグラムを超えるものを含む。以下同じ。)として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限って適用する。

7.燐(りん)含有量についての排水基準は、燐(りん)が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある海域として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限って適用する。

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県条例で定める上乗せ基準

県条例で定められた上乗せ基準の一例は以下に示すとおりです。

詳細は三重県HP「三重の環境」をご覧ください。

 

第一種水域(一部抜粋)

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※1:畜産農業及び畜産サービス業、毛紡績業(洗毛を行うものに限る)を除く全業種に係る基準

※2:畜産農業及び畜産サービス業を除く全業種に係る基準

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下水道法関連

公共下水道等への排出については下水道法施行令により、除害施設の設置や特定事業場から排出される水質について基準が設けられています。

 

除害施設の設置等に関する条例の基準

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特定事業場からの下水の排除の制限に係る水質の基準

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分析依頼についてはこちらをご覧ください。

ご相談は下記連絡先までお願いします。

連絡先:(一財)三重県環境保全事業団 科学分析部 第一分析課

電話:059-245-7508  FAX:059-245-7516

受付時間:8:45~17:30 (土・日・祝日を除く)

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