厚生労働省では、これまでのレジオネラ症発生事例をうけて「公衆浴場における衛生等管理要領(平成12年12月)」が定められています。レジオネラ症の原因となるレジオネラ属菌は、自然界の土壌や淡水等に広く生息する細菌の名称で、一般に20℃から50℃で生息し、36℃前後で最も繁殖すると言われています。このため、水温が比較的高い状態で水が循環しているクーリングタワーや循環式浴槽等では繁殖しやすい環境にあります。また、レジオネラ属菌に汚染され たエアロゾル(霧状の細かいしぶき)を吸入すると、レジオネラ症に感染、発症することがあります。レジオネラ症にはレジオネラ肺炎とポンティアック熱の2 種類があり、特にレジオネラ肺炎では死亡に至る場合があります。
同要領では、今後レジオネラ症を発生させないために温泉施設や公衆浴場では適切な管理が必要とされるとともに、浴槽水等の水質検査を義務付けています。当事業団では、同要領に基づく水質検査を行っています。
採取容器セット(宅配)
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レジオネラ属菌検査済証 当事業団では、レジオネラ属菌が未検出の場合、レジオネラ属菌検査済証シールの発行を行っております。 |
→ 浴槽水水質検査申込書(PDF) → オンラインによる申し込み
浴槽水の遊離残留塩素濃度が0.4mg/L程度(結合塩素のモノクロラミンの場合には3mg/L程度)に保たれるように塩素剤(次亜塩素酸ナトリウム等)を注入します。 また、注入してから一定後も上記濃度が保たれているように定期的に測定することをお勧めします。
なお、残留塩素の測定結果は検査の日から3年間保存する必要があります。浴槽水は毎日完全に換水することが原則ですが、最低でも週に1回以上は換水を行う必要があります。
レジオネラ属菌は、浴槽のヌメリ(バイオフィルム)等の汚れに多く生息しやすく、ヌメリ等に保護されると塩素殺菌の効果が低くなると言われています。また、ヘアキャッチャー等でも検出されています。浴場は清潔に保ちましょう。
レジオネラ属菌はろ材や配管に付着するヌメリ等にも生息しやすいと言われています。浴槽を清潔に保っても、循環設備に繁殖すると浴槽水にレジオネラ属菌が検出される場合があります。循環設備も定期的に清掃・消毒しましょう。
レジオネラ症発生を未然に防ぐためには定期的な水質検査が必要となります。浴槽水等の検査項目及び検査頻度は下表のとおりです。また、水質検査の書類は3年以上保存する必要があります。
検査項目 |
料金 (税別)
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レジオネラ検査のみ |
7,000円
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浴槽水4項目 濁度・大腸菌群・過マンガン酸カリウム(またはTOC)・レジオネラ属菌 |
8,000円
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浴槽水5項目 濁度・大腸菌群・過マンガン酸カリウム(またはTOC)・レジオネラ属菌・アンモニア態窒素 |
11,000円
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浴槽水 原水6項目 pH・色度・濁度・大腸菌・過マンガン酸カリウム(またはTOC)・レジオネラ属菌 |
10,000円
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お申し込みは、下記「浴槽水水質検査オンライン申込み」に入力、または、「浴槽水水質検査申込書(PDF)」に記入してFAXをお願いします(お電話でも可能です)。ご不明な点等がございましたら、下記までにお電話でご連絡下さい。
お問合せ先:科学分析部 管理チーム
電話番号:059-245-7508 FAX番号:059-245-7516